転職面接は本音と不満のバランス

転職面接では、マニュアルみたいに、この質問の時にはこう答えようとテストの解答のように用意する人もいます。それが逆効果になって不採用になる場合もあります。

志望動機で

「御社の経営理念に惹かれました」
「キャリアアップがしたくて志望しました」
「御社の商品の愛好家で昔から好きでした」

といったどこかのマニュアル本にあるような内容です。

「本音が見えない」「薄っぺらい」「信用できない」「うわべだけで話してる」
「思考が浅い」と思われます。

その理由では、「本音が見えない。何か他に隠していることがあるのでは?」
と疑われます。

スペックが合っているので1次面接はクリアできるが、社長・役員が出てくる
最終面接で不合格とされる理由になります。

また他に、そもそも「本音を隠して・自分を作って入社」することが
それで「満足した転職ができたといえるか?」という問題もあります。


例 結婚相手で考えます。あなたは酒とタバコとゴルフが大好きです。
  この3つをやめたら自分じゃない、生きていけないくらいに思っています。
  生きがいにすら感じています。
  3人の結婚相手がいたとして、どの選択肢を選ぶでしょうか?


1 

全部の趣味を止めて!と伝えてきたA子。酒とタバコとギャンブルはもってのほか。とにかく全部の趣味を辞めてくれなきゃ結婚しないとどつかれ、あなたは全部やめる覚悟をする。





同じようにB子に全部の趣味を止めてくれれば結婚すると伝えられました。あなたは、全部の趣味を隠し通して見つからないようにやっていくことを決意します。見つかったら離婚する覚悟です。




C子にも上の2人と同じことを言われました。しかし「俺の人生にとって3つの趣味は生きがいなんだ」と正直に伝え、やめられないことを伝えます。それでダメなら、3つの趣味を理解してくれる相手を探し直そう、と思っています。


2番を選ぶ人は少ないと思います。結婚生活で相手に隠し通して、大好きなことをやり続けるのは息が苦しくなると思います。

長い結婚生活になると、1日中パートナーと一緒にいることになります。
自分を無理に作った姿を続けると、5年・10年・20年と過ぎて愛も冷めていくと
ある時期に

「こいつと一緒にいるのは疲れるな、離婚したい」と思い始めるかもしれません。

相手を探し直せば、同じように「タバコとお酒好き」な異性も見つかります。
「ほどほどにやるならいいよ!」と趣味に寛容な相手もいるでしょう。

転職の面接でも同じことがいえます。

「無理に相手の企業に合わせた自分」を面接で演じて入社することが、本当に幸せなのか?
いま一度考えてみてください。

さらにその『演じた自分を面接で出す』こと自体が、不合格の原因になります。

「信用できない」「いいんだけど、本音が見えないんだよね」と評価され、最終面接で不合格になるかもしれません。


本音と不満のバランスが大切


しかし物はいいようで、「本音をぶっちゃけ過ぎてもいけません」

「上司が嫌いなんで、転職したいと思いました!」と不満をありのままに伝えれば
「人間関係がうまく作れない人なんだな」と思われて、不合格になります。

「会社の給料が低くてやっていけないので転職を決意しました!」

これは△です。ビジネス社会では、そのまま本音ズバリを伝えるだけでは
「自分勝手な理由だな」と思われますからダメです。

伝え方を変えるだけで、だいぶ印象が変わります。

「給料が低い」ということを理由にするならば


『私には子供が3人います。私事ですが妻とは離婚し、今は母親と妹が子どもの面倒を見てくれてます。一家の大黒柱として、子供がこれから学費がかかるので、より成果と評価が連動する環境で働きたいと思ったのも御社を志望した理由の1つです。必死にやりますので、お願いします。』

と伝えた方が、面接官には「そうか離婚して転職者1人で子供3人を養ってるんだな、子供を抱えていれば責任感もありそうだ。ハードな仕事でもやってくれそうだ。」と思われます。
また「御社の経営理念は〜」と薄っぺらい理由より

「うそっぽくない本音の理由」と見られるでしょう。


・本音 + ビジネス的に問題ない理由

を伝えるようにしてください。

・本音と不満(建前)のバランス

にも気をつけてください。

本音を隠すことがいけないのは、

偽りの自分を上塗りして、ウソをウソで固めることになり、収拾がつかなくなるからです。

「転職理由は、後ろ向きな理由を伝えてはいけない、ポジティブな理由で
伝えた方が好印象」というマニュアルを間にうけ、下のような受け答えがあったとします



「なぜ転職したいのですか?」

→「よりチャレンジできる環境で働きキャリアアップしたいからです。」

「今の職場はチャレンジできる環境じゃないのですか?」

→「いえ、社内で期待されていますので○○の仕事を任せてもらってます」

「それなら、今の会社で○○の仕事をやって認められて、キャリアアップした方が
 いいんじゃないですか?」

→「...答えられない」

論理矛盾を起こし、「本音が見えない」と評価され不合格です。

そもそも「前の会社に何か不満をもっているから」忙しい所をわざわざ
転職の面接で見知らぬ企業に訪問している訳です。

面接官だって会社員ですから「何も不満がなくて転職なんてしないよね」と心の内では
思っている訳です。転職理由はネガティブだからいけないのでなく、それを

「どう伝えるか」になります。