転職で採用される基準

企業はその応募者をなぜ採用するのでしょうか?
どんなポイントを見て合格・不合格を決めているか
採用にいたる決定打を紹介します。

まず大きいポイントが2つ

1 求人に求められるスキルをもっているか

2 人物面(人柄、仕事へのスタンス、考え方)が良いか悪いか、問題ないか

になります。他には


3 会社の「価値観やビジョン」が共有できるか

4 社風に合った人物か

5 会社の中でうまくやっていけそうかどうか

6 退職理由が納得できるものかどうか

7 応募先の企業への志望度がどれくらい強いか

8 報酬などの条件面で折り合いがつくか

9 募集の背景を解決できる人材か


が挙げられます。中途採用で内定がでる時は

・重要な1と2は大むね合格レベルなので内定を出した
・1〜9の基準を合格レベルでクリアした
・どれかのポイントは下回ったが、1・2は良いので内定

と評価されたポイントや点数はばらつきがありますが、合格基準を
クリアしたので内定が出たのです。

上の1番と2番が最も重視されます。


1 求人に求められるスキル

企業が求める仕事内容を経験しているかどうか、です。

・ネットワークエンジニアの経験3年以上
・IT業界での営業の経験者
・財務部でのマネジメント経験

など、入社後に働いてもらう部署で必要なスキルを持っているかになります

また今は「求人で募集したい年齢」をのせづらくなりましたが
企業がほしい年齢層なのかどうかも関係あります

例 26〜30歳まで
  31〜35歳まで

第2新卒のポテンシャル重視の求人以外は
まずは1番のスキル・経験が合っているかどうかを判断されます。
僕が書類選考をしていた時もまずは経験が合っているかどうかを見ます。
1番がダメなら他の要素がいくらよくてもこの時点で、ふるいにかけられ
ほとんどの求人で落とされます。


2 人物面(人柄、仕事へのスタンス、考え方)

応募者の人間性の部分です。いくら経験が合っていても、性格が最悪で、「トラブルを起こしそうなヤバい人材」だと思われたら採用されません。

・協調性、チャレンジ精神、責任感、行動力、明るさ、誠実さ、熱意、自主性、経営感覚、根性、問題解決力

他にも挙げられますが、「好ましい人物像」に合っているかどうかになります。


3 会社の「価値観やビジョン」が共有できるか

これは会社が大事にしている経営方針、価値観と合っているかどうか
が見られます。

たとえば「すごく顧客重視の意識が強い会社」があったとします。

応募者の転職理由が

・前職で、顧客のことより社内の調整が重視される面に違和感を覚えた
・顧客を重視する職場で働きたいという強い希望がある

という話がでてきたら「うちの会社と価値観が一致しているな。」と思うでしょう。

将来的に何年も勤めていれば、別の部署で働いてもらうかもしれません。

価値観が一致していないと、上の例で顧客重視という価値観が合わないと「何でここまでお客さんのことを考えるの?」と不満を持ってしまい、途中で退職する理由にもなります。長期的に戦力になる人材がほしいためです。


4 社風

会社の社風に合いそうかどうか、という点です。
どんな人物が望ましいか、というのは企業によってちがいます。

たとえば創業100年の老舗企業で仕事のやり方がすでに決まっていて、固定客へのルート営業をしている会社なら、新しいことに挑戦するより今のやり方を守っていく価値観が強いので


・協調性
・責任感
・誠実さ

が求められ、逆に経営感覚や自主性があり過ぎると「我がままな奴」と思われます

反対にバリなりなベンチャー企業なら、自ら市場やルールを作ってくれる人材が
求められる傾向にあります。決まった仕事しかできない人材であれば
「使えない人、うちの会社には合わない」となります。

・経営感覚
・行動力
・推進力

が求められます。協調性が多少難ありでも上の能力が求められたりします。

他にはあまり採用理由の表に出ない、もっと細かい社風の相性で採用されるケースも現場ではあります。例えば

・社長がサッカー部出身、社内にもフットサルのチームがある、体育会系的な雰囲気

の会社があったとします。

応募者が「サッカー経験10年で国体出場経験あり、趣味はフットサル」という人だとしたら

面接でその話になって社長と意気投合し

「この応募者はうちのサッカー好きの社員が多い雰囲気、体育会系的なところにも、部活でしごかれてきているからマッチするな」

と思われる可能性があります。


5 会社の中でうまくやっていけそうかどうか

社内の同僚、他の部署の社員とうまくやっていけそうかどうかが見られます。
いくら実績があっても、自己中心的で円滑に周りの社員とやっていけなそうで
あれば採用されません。

面接で会社の悪口を言ったり、人間関係の悪さを退職理由にして話をすると
この部分にバツがついて不採用にされる場合もあります。



7 応募先の企業への志望度がどれくらい強いか

いくら能力が高くスキルが高かったとしても、志望した理由が他の会社でも
言ってそうな無難なこと、ちゃんと応募企業のことを調べてきてないな、と思われたら
志望度が低い、と判断され落とされることもあります。

反対に志望度の高さが強烈でそのことが面接のアピールで分かり、経験したキャリアがやや弱くても、採用になるケースというのも存在します。

1番のスキル面が重視される中途採用といえどもあります。

恋愛と一緒で、女性が「好みのタイプとちょっと違ったけれど、熱烈にアプローチされて
付き合ってしまった」というのと似た話です。

「ここまでウチの会社のことを想ってくれるなら」と内定を出すような感じです。


8 報酬などの条件面で折り合いがつくか

企業が払える年収が、450〜500万円なのに、

面接で応募者が「600万円希望です」

とお互いの希望年収が合わないと、企業は

「この人材に600万円も支払えない。」
「そもそもこの年齢で600はうちの給与体系に合わない」

と考えられてしまい不合格になります。

条件面のお互いの希望が折り合うかどうか、という点も見られます。


1〜9のポイントの優先度は企業によって千差万別

これらの総合的な評価と、他の応募者との比較で自分が
採用されるかされないかが決まります。
どのポイントが優先度が高いかは、その求人企業によって変わります。

「やる気を重視する求人で未経験でも可」という条件であれば
1番はあまり気にしない、7の優先度が高くなります。

他に例えば、前任者が「周りの社員ととけ込めずに人間関係で問題を起こした」ということであれば、企業はその時のトラウマを引きづることも多々あり(笑)「今度採用する人は周りと仲良くやれる人だな」と

4番や5番が頭に残り、採用のポイントとして重視されることもあります。

恋愛に例えると、「別れた彼氏がDVで暴力をふるってギャンブルをして苦労をさせられた」という女性でしたら、次に恋愛するとしたら、前の彼氏とは正反対のタイプ
「次の彼氏は優しくて賭け事をしない堅実な人が良い」となったりしますよね。
企業の採用でもその濃さは恋愛ほどでないですが、こういうのはあります。


応募者がTさんとIさんの2人いたとします。

Tさん → 求人のスキルに経験がばっちり合う。Iさんより4番・5番のポイントは劣る

Iさん → スキルはTさんよりやや劣る。4番・5番のポイントはバッチリ合う

という場合、Tさんでなく、Iさんを採用する可能性も充分あります。

前任者の退職理由のトラウマを克服する人材を優先した形になります。

企業の採用基準というのはアバウトなものです。数学の公式のように明確なルールはありません。「人間が人間を選んでいる」からです。