転職エージェントと景気

利用する前に知っておきたいもう1つ大切な点を説明します

『転職エージェント業界は景気に左右される」

という点です。こちらでの説明の通り転職活動、全般といってもいいです。

エージェントや転職サイト、ハローワークの、人の転職=雇用というのは

・好景気 → 人材をガンガン積極的に募集
・不景気 → リストラ、経営の引き締めで新規採用を凍結

という流れがあります。


大学生の新卒の就職活動が不況で大変、というニュースは耳にしますね。

これとまったく同じ理屈で

転職エージェント

好景気 → 求人数が増大、スペック(求人を応募するのに必要な条件)がゆるくなりがち

不景気 → 求人数が激減、スペックが上がりがち

の2つになります。

業界にいた僕が見ている指標は『有効求人倍率』です。

これは「求職者1人当たりに、求人票が何枚あるか」という数字です。

雇用が回復しているか、落ち込んでいるかの指標に使われる統計数字です。
リーマンショックで大不況になった2009年〜11年は0.45というヤバい数字でした
それが数年たって2013年12月にはリーマン前の1.09まで回復しました。

「1」を超えると雇用が回復した、といわれます。
リーマンショックの時はその半分の0.45という数字でヤバいのが分かりますね。

2005  0.98

2006  1.06

2007  1.02

2008  0.77

2009 0.45

2010 0.56

2011 0.68

2012 0.82

2013/12 1.09


不況になれば企業は新しい人材採用をなるべくおさえますので求人は減ります。リストラされた失業者が増えて街にあふれます。

それであればお金をかけなくても、求人を出せば人が集まるので、転職エージェントに来る求人も減ります。手数料がかかるので減り具合も大きいです。

大手のリクルートエージェントの求人数は

2010年頃  2〜3万件くらい(この頃見た時は←と記憶してます)
(リーマンショック)

2014年現在 約9万5千件

と4倍くらいの開きがあります。


このリーマンショックの頃に転職エージェント自身が何をやっていたかといえば

「リストラ」です。

業界3位のJACのリストラのニュースもありましたし

リクルートは経営体制の再構築も含まれますが、やはり転職市場の冷え込みで6000人リストラしています

実は不況になると、人の転職の手伝いどころでなく、エージェントの社員自身がリストラされそうになる、というシャレじゃない状況になっているのです(笑)

1990年代のバブル崩壊の時もおなじことを繰り返してるらしいので
業界は学んでないな、と思いつつ、僕はちがう目標もあり業界を去りましたが。

不況の時期は、黙っていても企業は人が集まりますので
買い手市場になり、採用資金を厳選して使おうとするわけですから

・求人の求める条件はきつめ、になります

反対に好景気だと、募集する企業が増えて人材の取り合いになり、
きつい条件のままだといつまでたっても人気企業以外は人がとれないとなりますから

・求人スペックはゆるく広がる傾向

になります。ココを理解しておきましょう。

もちろん不況でも、優秀な人材というのは必要とされます。
業績が落ちている時期だからこそ、優秀な経営者を雇って改善させたい
というヘッドハンティングの依頼はあるでしょう。
求人が消えることはありません。

ですが、好景気の時に膨張して増えた採用基準がゆるめな20代・30代の募集は大きく減ります。

自分の年齢・キャリアがウリ時がどうかの判断にもよりますが

不景気の時は焦って転職しない
好景気になったら動け

といいたいです。


産業ごとに景気の良しあしに敏感、そうでもない、があります。

食品、医療、化粧品

これらの業界は他にくらべれば不景気に強いです。

不況だろうが水やカップラーメンは食べますし、病院には入院するし
女性であれば節約して安いのに替えたとしてもファンデーション塗りますよね。

反対に

不動産、宝飾品などのぜいたく品、水商売、建設機械などの設備系

転職業界も

不景気になるとマンションや宝石といった大きな買い物をせずに
将来に備えますし、景気悪いのに高いものを買おう、というマインドにならないと思います。

また企業も今は不況だから新しい設備投資は控えて節約して、景気が良くなるまでまとうという動きになります。そうすると建設機械や半導体製造装置は売れにくくなります。

企業の採用活動も人件費を抑えるために控えます。

もちろん不況知らずの業界、安定した老舗企業、成長中のベンチャーは
関係なくガンガン募集してますね。

転職市場は

・景気にもろに左右される

と理解しましょう。